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World
Voice from the world
世界各地からの子育て便り

育った家庭によって考え方やルールが違うように土地が変われば常識も変わったり。
いろんな土地のいろんな文化。でもみんな頑張っているのは同じ。
子育て中のお父さんやお母さんが連載するコラムです。

from Sweden

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民話と言えば、古くから言い伝えられて誰もが知っている物語。私がスウェーデンの民話って例えばどんなの?とスウェーデン人のダンナに尋ねると、うーんと唸った挙句にノルウェーの「三びきのやぎのがらがらどん」を挙げたり、アンデルセンの童話だったり、本当にスウェーデンの話なのかどうか全く自信がない「昔話」を教えてくれた。自国の民話を知らない?そのことが不思議で驚く私に、ダンナからの言い訳を聞いてなるほど!と目から鱗。日本と違ってスウェーデンという国自体が建国されたのは結構新しく14世紀。それまで色んな国に変わっていった歴史があるので、その土地その土地の民話が北欧全体に広がっていて、この国独自というのがあまりはっきりしないよう。現在大人も子どももそれなりに知っている話となると、キリスト教が到来する前のヴァイキング時代に信仰された北欧神話になるのかな。最近は北欧の神々が映画になって世界的に有名に。北欧の民話にだいたい共通するのは、登場人物。いたずら好きの醜い妖精トロール、森や山に住む巨人、ドラゴンや美しくも実は怖い少女の妖精などが出てきて、人間や動物と出会う話。日本だったら天狗や鬼みたいなもの。実際にスウェーデンの自然の中で過ごしてみると、森や湖には妖精がひょっこり現れてもおかしくない雰囲気が漂っている。今でもトロールを普通に信じてしまえる環境があるって、よく考えたら羨ましいですね。

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profile

家族はスウェーデン人の旦那、10歳と16歳の娘2人とストックホルム郊外に住んでいます。5年間のフランス生活を経て、スウェーデンに移住。上の子はスウェーデン生まれ、下の子は日本生まれと両国での妊娠・出産の大違いを体験。ブログでは普段の生活をつらつら書き綴っています。

from Iwate

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「昔あったずもな…」で始まる岩手の民話。囲炉裏端でほっこり暖まりながら、おばあちゃんがなまり口調で話して聞かせるのが、かつての岩手の情景でした。残念ながら、今は家庭で聞くことはめったになくなりましたが、県南部にある遠野市では「語り部」とよばれる方々から、誰でも民話を聞くことができます。地域の伝承や逸話をまとめた「遠野物語(柳田国男著)」の出版により“民話の里”として全国的に知られるようになった遠野。昔ながらの風景や家屋、文化、風習などを観光資源としている遠野では、その世界観を身近に感じられるような体験メニューがいくつも用意されています。語り部による民話の語りもそのひとつで、観光客向けの語りは昭和40年代にはじまり、現在は「遠野昔話語り部の会」に所属するベテランの語り部たちが、方言を交えながら情緒たっぷりに聞かせてくれます。昔話のひとつひとつは短めで、悪者扱いだったカッパと人との交流、馬と娘の悲恋から生まれたオシラ様(養蚕の話)、座敷わらしがいなくなった後に不運に見舞われる豪農の末路、遠野を囲む山々の話など…実に多彩。馴染みのない方言を聞いているうちに、ウトウトしてしまう子供もいますが、語り部たちは「それでいい」と言います。まるで聞いていないように見えても、感受性のある子どもの心にはしっかり言葉が響いているのだとか。静かな語り口で紡ぎだされる、イメージの世界。昔ながらの家屋で、遠野の民話を親子で体感してみてください。民話を聞いた後は、カッパ淵で「カッパ釣り」もオススメですよ。

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profile

高校まで引っ越しが多く、東北や関東のあちこちで暮らす。大学から岩手県で一人暮らしをはじめ、街から見える山の風景や澄んだ空気が好きになり、その結果(!?)岩手で結婚することに。2011年2月に長女を、2014年2月に長男を出産。仕事をセーブしつつも、フリーライターとして活動中。
趣味:手ぬぐい収集。晩酌。ダイエット(もう何度目になるやら)
夢:いつか娘&息子と飲み歩きたい。

from Germany

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ドイツで古くから語り継がれてきた物語をベースに収録、出版されたグリム童話は、1812年に刊行されて以来160以上の言語に翻訳され、聖書と同じぐらい広く読まれているそう。息子が小学3年生の時、クラスには10カ国以上の国籍の異なる生徒が集まっていたのですが、他国の文化や言語に理解を深め偏見やいじめのないようにと、数人の父兄の協力を得て授業の一環としてグリム童話の名作“カエルの王様“をドイツ語、ロシア語、アラビア語、トルコ語、ルーマニア語、オランダ語、ポルトガル語、そして日本語で紙芝居風に読み聞かせたことがありました。実はドイツでも「KAMISHIBAI」といい、人気上昇中!このドイツ童話と日本紙芝居のコラボレーションに私は心が踊りました。子どもたちは聞き慣れない外国語でも紙芝居の絵を見ながら言葉の響きを楽しんでいた様子。小学1年生の娘の担任は、1人1人の生徒の誕生日にドイツ童話を1つ読み聞かせ、近年忘れかけられている童話をまた身近なものにしたいと言っていました。童話の中に隠されている人生を歩む上でのヒントが、いつの日か子どもたちの役に立つのかもしれません。ドイツにはまた植物に関しての伝説もたくさんあるのですが、その中でも私の印象に残っているのが「Wegwarte」(Weg:道、warte:待つ)という青い花のお話。日本語ではチコリーと言うそう。戦争のため村を去ったまま帰らぬ恋人を道端で待ち続けた青い瞳の乙女が、そのうち青い花に化身したという伝説。今まではただの雑草と気にもかけなかったのに、この伝説を知って以来、道端に佇む姿に足を止め見入るようになりました。

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profile

音楽留学がきっかけで渡独して早19年。現在はピアノ教師をしながら、好奇心旺盛なドイツ人の夫と、スポーツ大好きな長男10歳、そしておてんばな長女7歳と4人で北ドイツの小さな市に住んでます
趣味:アクセサリー作りや手芸、工作。
夢:キャンピングカーを購入し、家族4人で自由気ままな旅をすること。